母97歳、息子67歳のふたり展
今回は絵画(油彩画)の話です。4/29〜5/15の間、福井市内で母子展が開催されています。実は息子さんは高校•大学と一緒でした。大学は彼は絵画科、小生はデザイン科だったのですが、同じ美術学部のキャンパスでした。今は京都精華大学の教授をしています。お母さんは中学校などで美術の教師をしておられました。
中から一点づつ作品を紹介します。
まずは息子•佐川晃司さんの作品です。タイトルは「道と土地あるいは半面性の樹塊No.121」と言い、昨年の作です。タイトルのとおり、これは風景をモチーフにしています。具体的な特定の場所ではなく、日常出会う身近な風景の全体つまり包括的な自然ということです。二つの菱形が曖昧に重なっていますが、確かに空間や奥行きを感じます。そして、横方向に風を感じます。何を、どう描くかは自分との闘いであることを改めて感じました。
一方こちらは母•佐川文子さんの「あじさい幻想」という近作です。どうですか、この緻密なタッチ! 花弁の一枚一枚まで丁寧に描き込まれています。そして構図がまた不思議で、水•草原•風車といった大地の上にあじさいの株が浮遊しています。下は私たちの世界、上は時空を超えた世界でしょうか。しかし、95歳過ぎてなぜこんなファンタジックな絵が描けるのでしょうか。
写真はお二人の作品の間に立つ佐川晃司さんです。文子さんは杖はおつきでしたが、耳も遠くなくすごくお元気でした。
場所は二の宮2-26-29「佐川晃司 KOUBA GALLERY」で、ニシムラカフェやフナヤの近くです。時間は12:30〜18:00です。
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